AI/データアナリティクス事例
株式会社ザイマックス様、株式会社からくさホテルズ様

数理最適化による部屋割り⾃動化
従業員の部屋割り業務が約3分の1に短縮

  • 株式会社ザイマックス様(業種:不動産業、従業員数:5,000名以上)
  • 株式会社からくさホテルズ様(業種:宿泊業)
旅行者向けに全国でホテルを運営する「からくさホテル」では、ホテル従業員が日々手作業で行っている "部屋割り" の自動化を検討。実証実験及び本稼働を経て、部屋割り作業の時間短縮と標準化に成功し、全国のホテルへと適用を進めています。

システム導入前の課題

部屋割りには、時間短縮と標準化が求めれる

「からくさホテル」では訪⽇観光客が全体の約9割を占め、ファミリーの⻑期滞在が多く全客室の約5割に隣接する2部屋を内扉でつなげて利⽤するコネクティングルームを導⼊しているのが特徴です。

予約サイトから届く予約情報に対して部屋タイプ、⽇数、団体・個⼈旅⾏、⽬的などを考慮しつつ、ホテルの従業員が⽇々⼿作業で部屋割りを⾏っていました。部屋割りの仕⽅によって客室稼働率に影響がでるため、部屋割り業務には経験が求められ⾃動化が難しい業務とされています。

1ホテルあたり平均1〜4時間/⽇の業務時間が割かれる上に、経験や能⼒により結果に差が⽣じるため、時間短縮と平準化が求められていました。

既存システムの自動部屋割り機能では対応しきれない

既存ホテルシステムにも⾃動部屋割り機能が存在しましたが、以下の理由により適応が困難でした。

  • 1部屋でも使⽤可能かつ、隣接する2部屋をつなげて1部屋として使⽤可能なコネクティングルームの概念がない
  • 団体、個⼈旅⾏、滞在期間、年齢などで部屋の間隔、フロアを考慮した割振りができない

クレスコからの提案内容

数理最適化⼿法による問題解決アプローチにより、
効率的な部屋割りとなるアルゴリズムを開発

上記の課題を解決するため、数理最適化⼿法による問題解決アプローチにより効率的な部屋割りとなるアルゴリズムを開発しました。

  • 部屋割りルールを定式化して⽬的関数(※1)および制約条件(※2)を設定
  • 制約条件を守りつつ⽬的関数を算出して得点化する数理モデル(※3)を構築
  • 最⼤の得点となる組合せを最適解とするアルゴリズムを開発

※1)⽬的関数:最適化問題では最⼤化または最⼩化させることを⽬的とした関数
※2)制約条件:必ず守る条件として設定する数式
※3)数理モデル:特定の事象・対象について数学を使⽤して表現したもの

従来の部屋割り
数理最適化技術を使用した部屋割り

システム導入後の効果

従業員の部屋割り業務が約3分の1に短縮

「からくさホテル」にて実証実験及び本稼働を行い、以下のような効果があらわれました。

  • 部屋割り担当者の作業負荷が3分の1程度に軽減

  • 従来の経験者による部屋割りと遜⾊のない結果を記録し、平準化に成功


● 株式会社ザイマックス (https://www.xymax.co.jp/)

ザイマックスグループは、不動産の現場におけるビルメンテナンス業務から経営代⾏・資産運⽤までの不動産運営管理の様々な業務をワンストップで⾏う、不動産総合マネジメント会社です。「⽇本株式会社の不動産部をめざします」というビジョンを掲げ、不動産を利⽤する企業の側に⽴ち、不動産とお付き合いしていく上で発⽣するさまざまな課題や業務に向き合っていきます。

● 株式会社からくさホテルズ (https://karaksahotels.com)

「からくさホテル」は、2016年3月に誕生した観光客向け宿泊特化型ホテルです。国際空港・ターミナル駅近くや観光都市に位置し、平均20㎡以上のツインルームを軸に、ファミリーやグループ利用に最適なコネクティングルームを全体の約5割設けているのが特徴です。さらに、全館無料Wi-Fiや、各室のバスルーム、洗面所、トイレを独立させるなど、観光客向け機能・サービスが充実したホテルです。現在、札幌に1軒、東京に2軒、関西に5軒の計8ホテルを経営・運営しています。

提案サービス

データアナリティクス

データ資産を有効活用することで、速やかな状況把握と適切な要因分析による業務効率化やコスト削減、また未活用のデータから新たな価値を創出します。

AIシステム開発

自然言語解析・画像解析・数理モデルなどのAI技術を活用して、業務効率化を図るとともにデジタル変革を促します。
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